おとずれ「風が!部屋いっぱいに」

教会報おとずれ70号より

「風が!部屋いっぱいに」小出 望牧師

自転車を漕いでいると心地よい風が頬をなでていきます。
アメリカハナミズキの並木が美しい季節になりました。

「ありがとう」
若葉をゆすって みどりの風が 部屋いっぱい広がって
あさのお祈りいたします 神様 今日をありがとう

旭幼稚園の子どもたちが、この季節に歌う讃美歌「ありがとう」の一節です。
部屋いっぱいに広がる緑の風は、そこにいる一人ひとりに新しい気持ちを持たせ、新しい一日を共に生きる仲間にします。
爽やかなこの季節はペンテコステ(聖霊降臨日)の季節です。イエス・キリストが復活なさってから50日目。今年は5月20日(日)がその日です。イースター、クリスマスと並ぶキリスト教会の三大祝祭日の一つです。
ギリシャ語で聖霊は”プネウマ”、風も”プネウマ”です。

イエス・キリストの昇天の後、弟子たちが一つの部屋に集まって熱心に祈っていると、激しい風が吹いてくるような音が天から聞こえてきて家中に広がります。すると聖霊なる神が一人ひとりの上に分かれて降(くだ)り、弟子たちは一つにされてイエス・キリストの福音を世界に宣べ伝えはじめました。聖霊は私達の内にイエス・キリストの命を吹き入れ、神様に祝福された道を生き生きと進んでいく力を与えて下さいます。

聖霊は私達を自由にします。イエス様は「風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞くが、それがどこから来て、どこへ行くかは知らない。霊から生まれる者もみな、それと同じである」(ヨハネによる福音書3:8)と言われました。

聖霊は私達を愛する者にします。「いつも塩で味付けされた快い言葉で語りなさい。そうすれば、一人一人にどう答えるべきかが分かるでしょう。」(コロサイの信徒への手紙4:6)
いつも聖霊によって塩づけされた言葉を語れたら良いですね。
聖霊の風が、私達の部屋いっぱいに広がってくださいますように。