おとずれ「御心がなりますように」

おとずれ79号より

御心がなりますように 今井裕子

2019年が始まりました。
今年こそ何かを成し遂げるぞ!と目標を掲げた人も多いでしょう。
そしてこの一ヶ月の間にすでにめげた人もまた多いのでしょう。
日々の生活にも仕事にも、わたしたちは何か計画を立てて取り組みます。
ところが計画通りにはなかなかいきません。妨げあり、誘惑あり、挫折あり。
それが人生の進路を左右するような出来事だった時には、まるでこの先が真っ暗になるような経験をします。「神様、わたしはこうなるように願ったのに!」と叫ぶ声はやがて、「神様なんかどこにもいない」という呟きに変わっていきます。

そんなこの世界で、イエス様は、弟子たちにひとつの祈りを教えてくださいました。
「御心が行われますように、天におけるように地の上にも。」(マタイによる福音書6:10)

御心、とは神様の心。
神様のご計画が天で成っているように、この地上にも成りますようにと祈る言葉です。わたしたちの計画が成るように、ではないのです。
不思議な祈りです。
「わたしの思うとおりにならないなら意味がないじゃない!」と思うのが普通です。ところが教会は、イエス様に教えられたこの祈りを、一心に祈り続けています。
その顔は天を仰いでいます。
御心がなること、そこにこそすべての人の望みがあるからです。

神様は何をご計画なさっておられるのでしょう。
そのすべてをわたしたちが知ることはできません。
けれどイエス様があらわしてくださっています。
「神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」(ヨハネによる福音書3:16)
わたしの計画が折れる時、それは大きな愛によって神様が介入してくださった時。
人生は左右されたのです。そう、滅びに至る道から、永遠の命に至る道へと。
簡単にはそうは思えません。だから声を合わせ、一心に祈ります。
「御心の天になるごとく、地にもなさせたまえ!」(主の祈り)