朝の静けさ

朝の静けさ      hiromi.A

朝型の私は、まだ夜が明けきらない、家人も起き出す前の静かなひと時がとても大事で好きな時間です。
現代、家の中ではテレビに音楽、そして家電までが喋り、街角に立てば大きなスクリーンから映像と音が降り注ぎます。多くの人が歩きながらイヤホーンを、電車の中ではスマホにのめり込んでいます。
それだからなお一層、このひと時が貴重なのです。

雑踏の中が一番孤独であるとも言われますが、一人の時は決して孤独ではなく、自分と向き合い神様と対話出来る豊かな時だと思えます。神様と対話と言っても長い間頭を垂れて一心に祈ると言うほど熱心ではないですが・・・。

カトリックの司祭である井上洋治がこう書いています。
「祈りというのは私にとっては、まず第一に心の耳を傾けて神の思いを聴くことであり、心の窓を開いて聖霊の風をお通しすることであって、願い事というのはどちらかといえば二義的なことだと思っているせいもあるかもしれない。
私にとって祈りとは、何よりもさんさんとふりそそぐ神の愛の光の中での日向ぼっこである」(『余白の旅』より)。

この表現が私の祈りのとらえ方として一番ぴったりきます。
朝の静けさの中で今日も新しい一日を与えられたことをしみじみと感謝せずにはいられません。すべてを委ねて。

♪讃美歌21 495番「しずけき祈りの」